入力遅延:遅れはどこで生まれ、どう減らすか

入力遅延(インプットラグ)とは、ボタンを押してから、その結果が画面に表示されるまでの時間です。遅延は3か所で積み重なります。マウスやキーボード、フレームを作るパソコン、そしてそれを映すディスプレイです。大きく減らせるのはたいてい、フレームレートを上げること、垂直同期(V-Sync)をオフにするかG-SYNCやFreeSync対応のディスプレイを使うこと、ゲームの低遅延モード、そしてテレビのゲームモードです。Pingはこれとは別の遅延で、プレイヤーとゲームサーバーの間で生じます。

反応速度テスト

クリックが画面に届くまでに待たされる場所

  1. マウスやキーボード押されたことを検知してパソコンに送る
  2. パソコンゲームが入力を読み取り、グラフィックボードがフレームを描く
  3. ディスプレイフレームを受け取って表示する

合計:クリックから画面までの入力遅延

Ping ゲームサーバーとの往復。入力遅延には含まれない別の遅延

NVIDIAは、この流れ全体をシステムレイテンシーと呼び、周辺機器レイテンシー、PCレイテンシー、ディスプレイレイテンシーに分けています。Pingが関係するのはオンラインのときだけで、パソコンではなく回線によって決まります。

入力遅延を減らす方法(効果の大きい順)

  1. フレームレートを上げる。フレームは1枚ごとに作るのに時間がかかるため、フレームレートが高いほどクリックが早く画面に届きます。まずは、フレームレートを最も下げているグラフィック設定から下げてください。
  2. 垂直同期(V-Sync)をオフにするか、G-SYNCやFreeSyncを使う。垂直同期がオンだと、できあがったフレームがディスプレイの次のリフレッシュまで待たされることがあります。NVIDIAによると、垂直同期をオフにすると遅延は最も小さくなりますが、そのかわりティアリングが起きます。可変リフレッシュレート対応のディスプレイなら、ティアリングを防げます。
  3. 低遅延モードをオンにする。ゲームにNVIDIA Reflexがあれば、それを使いましょう。ない場合はドライバーの設定が役立ちます。NVIDIA コントロール パネルの「3D 設定の管理」で「低遅延モード」を「ウルトラ」にするか、AMD SoftwareでRadeon Anti-Lagをオンにします。どちらも、グラフィックボードの処理待ちでフレームがたまるのを防ぎます。
  4. フルスクリーンでプレイする。DirectX 10や11のゲームをウィンドウでプレイする場合は、Windows 11の「ウィンドウ ゲームの最適化」をオンにします(「設定」>「システム」>「ディスプレイ」>「グラフィックス」)。
  5. ディスプレイを最高のリフレッシュレートで使う。Windowsでは「設定」>「システム」>「ディスプレイ」>「ディスプレイの詳細設定」>「リフレッシュ レートの選択」で設定します。144 Hzのモニターを60 Hzのまま使っていると、どのフレームも表示が遅れます。
  6. テレビではゲームモードをオンにする。Samsungは、同社のゲームモードで入力遅延が減るとしています。ほかのメーカーのテレビにも、それぞれゲームモードがあります。
  7. マウスを確認する。1,000 Hzのゲーミングマウスは、1ミリ秒ごとにレポートを送ります。ポーリングレートテストで、レポートがどれだけ安定して届いているかを確かめましょう。

フレームレートとリフレッシュレートをミリ秒で見る

フレームとフレームの間隔は、1,000 msをそのレートで割った値です。クリックが画面に反映されるのは、新しいフレームが作られて表示されたときなので、レートが上がるほど待ち時間は短くなります。

フレームレートとリフレッシュレートをミリ秒で見る
フレームレートまたはリフレッシュレート新しいフレームの間隔
30 Hz/FPS33.3 ms
60 Hz/FPS16.7 ms
120 Hz/FPS8.3 ms
144 Hz/FPS6.9 ms
240 Hz/FPS4.2 ms
360 Hz/FPS2.8 ms

マウスも同じ仕組みです。125 Hzなら8 msごと、1,000 Hzなら1 msごとにレポートを送ります。それより上になると、遅延の大部分を左右するのは、たいていフレームレートとディスプレイのほうです。

モニターが最大のリフレッシュレートで動いているか分からない場合は、リフレッシュレートテストでフレーム数を数えられます。

それは入力遅延?それとも別の原因?

Webサイトで入力遅延は測れる?

測れません。ブラウザはクリックを受け取った時点はわかりますが、ディスプレイが実際に結果を表示した時点はわからないため、入力遅延の数値を出せるWebサイトはありません。測定には、画面に取り付けるセンサーやハイスピードカメラが必要です。たとえば、対応モニターで使えるNVIDIAのReflex Analyzerがあります。当サイトの反応速度テストが測るのは、自分自身の反応にこの一連の遅延をすべて加えた時間です。フレームレートが低かったり、テレビの遅延が大きかったりすると、その分タイムが遅くなります。

出典:NVIDIA「Introducing NVIDIA Reflex」、AMD「How to configure Radeon Chill and Radeon Anti-Lag」、Microsoft「Windows 11 でのウィンドウ ゲームの最適化」と「Windows でモニターのリフレッシュ レートを変更する」、Samsung「best settings for gaming on a Samsung TV」。