キーボードのゴースト現象と同時押しの仕組み
ゴースト現象とは、すでに押しているキーの組み合わせのせいで、押していないキーまでキーボードが入力として送ってしまう現象です。多くのキーボードは、新しく押されたキーのほうを無視してこれを防いでいます。これをブロッキングと呼び、たとえばW、A、スペースキーを押したままShiftを押しても何も起きません。ゲーマーはどちらも「ゴースト」と呼びがちですが、どちらもキーの配線のしかたが原因です。ふだん同時に使うキーをキーボードテストで押したままにすると、どの組み合わせがキーボードから送られるかがわかります。
用語をわかりやすく
- ゴースト現象(ゴースティング):誰も押していないキーを、キーボードが入力として送ってしまうこと。
- ブロッキング(ジャミングとも呼びます):ゴーストを避けるために、押したキーをキーボードが無視すること。ゲームで「ゴースト」と言われるものの多くは、実はこちらです。
- キーロールオーバー(KRO):同時に押しても、すべて正しく認識されるキーの数。6KROは任意の6キー、NKRO(Nキーロールオーバー)は全キーの同時押しに対応するという意味です。
- アンチゴースト:メーカーが使う言葉で、規格ではありません。ゴーストをブロックして防ぐという意味のことも、W、A、S、Dとその周りのキーなど一部のキーならどんな組み合わせでも同時押しできるという意味のこともあります。NKROの保証にはならないので、仕様表のロールオーバーの数値を確認しましょう。
キーボードをテストする
- キーボードテストを開きます。押しているキーが光り、「現在押しているキー」と「最大同時押し数」に数が表示されます。
- ゲームで同時に使うキーを、離さずに1つずつ押し足していきます。たとえばW、次にA、次にShift、次にスペースキーの順です。
- 足したキーが光らなければ、その組み合わせはキーボードにブロックされています。触っていないキーが光れば、それがゴーストです。
- いったん離して、ほかの組み合わせも試します。W・D・スペースキー、Shiftと数字キー、Ctrlと矢印キーなどです。うまくいかない組み合わせをメモしておきましょう。
このテストでわかるのは、ブラウザに届いた入力です。AltとTabの組み合わせや、WindowsキーやCommandキーを使う組み合わせなど、一部はOSが先に使います。また、ほとんどのノートパソコンはFnキーをキーボードの内部で処理するため、これらのキーではロールオーバーについて何もわかりません。
ゲームで重要になる組み合わせ
移動キーにアクションを1つか2つ足した組み合わせです。WかSとAかDを押しながら、Shiftでダッシュ、Ctrlでしゃがみを押し続け、さらにスペースキーでジャンプし、Q、E、Rや数字キーも押す。これで同時に5キーになることがあります。6KRO以上のキーボードならどの組み合わせでも問題ありませんが、一般的なオフィス向けキーボードでは、配線でのキーのまとめ方によって一部の組み合わせがブロックされることがあります。いちばん多くの同時押しが必要なのは、音楽ゲーム(音ゲー)と、1台のキーボードを2人で使う遊び方です。
なぜ6キーなのか:USBの制限
USBキーボードのいちばん単純なレポート形式は、パソコンの起動時の画面(BIOSなど)でも読み取れる形式で、通常のキー6個と修飾キー(左右のCtrl、Shift、Alt、WindowsキーまたはCommandキー)を送れます。この形式しか送らないキーボードは、同時押しが6キーで頭打ちになります。NKROのキーボードはもっと大きなレポートを送ります。ただし、起動時の画面やKVMスイッチには小さい形式しか理解できないものがあるため、NKROと6KROを切り替えられるモデルも多くあります。
対処法
- 操作を別のキーに移す。うまくいかない組み合わせがあれば、その操作を、ほかのキーと一緒に押しても反応するキーに割り当て直します。どのキーなら大丈夫かはテストでわかります。
- NKROをオンにする。ゲーミングキーボードの多くにはNKROモードがあり、専用アプリやキーの組み合わせでオンにできます。方法は説明書で確認してください。
- パソコンに直接つなぐ。KVMスイッチを通すと、キーボードが6キーのレポートに制限されることがあります。パソコンに直接つないでテストしてみましょう。
- ロールオーバーの数値で選ぶ。「アンチゴースト」という言葉ではなく、NKRO、または同時に認識できるキーの数を見て選びましょう。
キーが二重に入力される場合は、キーボードで文字が二重に入力される原因をお読みください。自分のキーボードの形がわからない場合は、ANSI・ISO・JISキーボードの違いをご覧ください。